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2018年03月19日

『ちはやふる〜結び』を鑑賞しました。

2017年の暮れ。
2016年公開の『上の句』、『下の句』を、立て続けにネットの動画で観て以来、『ちはふる』のファンになってしまった。

引き続き、これまたネット動画でアニメ編を鑑賞。年が明けてからはネットカフェで原作を読み耽り、挙げ句の果てにはPerfumが歌う映画の主題歌『Flash』をダウンロードして毎日のように聞きながら、YouTubeに上がっている実際の『名人位クイーン位戦』まで見るほどになっていた。

この頃、精神的に低迷しかつ体力的にも疲弊していて、心身ともにフラフラしていた自分は、この作品の、中でも主要な登場人物の一人“真島太一”にまつわる物語に、何度も背中を押してもらってどうにかこうにか生活していた。

ネタバレしない程度に“真島太一”のキャラクターについて語ると、彼は、小学生の頃から頭が良く、学校の成績は常に学年でトップ。運動の方も活発で、中学校時代にはサッカー部に所属していた。お医者さんの息子で実家はお金持ち。もちろん少女漫画の主要キャラだからびっくりするぐらいハンサムでもある。小学生の時に所属していたかるた会では“マツゲくん”と渾名をつけられるぐらい睫毛の長いという設定だ。そういう彼が、小学校時代からの幼馴染みで本編の主人公である広瀬すず演じる“かるたバカ・綾瀬千早”と高校で再開。いっしょにかるた部を創部する…というのが、物語の初めである。(語り目線が太一寄りなのは多めに見てください)

で、私が“真島太一”というキャラのどんなところに元気づけられたかというと、太一はねぇ、とにかく真面目なんだよ。で、ひたすら一途なんだ。
学校内では女子にモテモテなんだけど、「男が選ばれてどうすんだって思うんだ。俺は、選んで頑張るんだ。」と、小学校の頃から思い続ける想い人以外には目もくれない。そしてその子とずっと一緒に時間を過ごすために、とてつもなく努力をする。し続ける。本編中の名ゼリフにもなっている「青春の全部をかけて」。で、何度も挫折する。そして、その度に、周りの人間に支えられ、復活する。「泣くな。俺はまだ、泣いていいほどか懸けてない。悔しいだけでいい」と自分に声をかけながら、「才能なんてオレだってねえよ。逃げたいけどやってんだよ。そうすればいつか超えられる気がするから。」と、何度もあきらめずに努力をし続ける。
そんな“太一”の姿に、私は「とにかく今日一日はがんばろう」と力をもらっていた。



映画で“真島太一”を演じる野村修平は、そのルックスや、笑顔の爽やかさなどが、ちっとも原作やアニメの“マツゲくん”っぽくないのだけど、一生懸命演じているのはひしひし伝わってくる。真面目なキャラクターを真面目な俳優が真面目に演じていることに、「なんか違う…」と違和感を覚えながらも、ついつい感情移入をして見てしまう。で、なんだかんだで気になる若手俳優になってしまった。

それほど『ちはやふる』に入れ込んでからの、映画版最終章『結び』である。



前編『上の句』『下の句』の時点で物語が原作から乖離していたため、今回の映画は、重要なキャラクターとエッセンスだけ引用したオリジナルの作品と言った方が良い仕上がりになっていた。
原作も好きな私としては、松岡茉優が演じるかるたクイーン“若宮詩暢”や、賀来賢人が演じる名人“周防久志”やらのキャラクターをもっと掘り下げて欲しいと思ったし、太一の幼なじみでライバルでもある新田真剣佑演じる“綿谷新”の団体戦へのこだわりももう少し緻密に描いてもらいたかったし、ストーリーも「え?そんなところで終わるの?」と、あれやこれやに物足りなさを感じてしまった。
が、観賞後には、原作とは違う単体の映画として、これはこれで良かったか…と、思えるぐらい、清々しい気分で見終わることができた。

映画終了後、劇場の通路で同じ回の上映を鑑賞していたカップルの感想が耳に入ってきた。
男性「いい映画だったね。」
女性「そうだね。」
男性「『上の句』のときの勢いが戻った感じだったね。」
女性「太一が主役だったのが良かった」
男性「ええ?そうじゃないでしょ。千早が主役でしょ…」

そっから先の会話は聞こえなかったけれど、そのカップルに「リア充め!」と妬む気持ち半分、「私も会話にまぜてくれ」と、ちょっと気持ち悪いことを思ったりもした。

私の正直な感想を一言。同じキャスト・スタッフで、もう一本だけ、本当に本当の最終章を作って欲しい。うーん…それはそれで蛇足かな。

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