V-oyage.net
2007年10月12日

タモリ

今年の12月に、タモリが大昔にリリースしたアルバムが3枚復刻されるそうだ。

これは、ぜひとも購入せねばならない。



今の若い人たちには、僕がそういうことを言ってもピンと来ないだろう。

「タモリって、お昼の、面白いんだか、面白くないんだか、微妙な人でしょ?」

ぐらいの印象しかないのではないか。

あるいは、ミュージックステーションの司会者とか、

『タモリ倶楽部』っていうユルい深夜番組で空耳アワーをやってる人とか、

さまざまな“バラエティ番組の司会者”という程度の

理解で終わっているのではないだろうか。



しかし、僕がまだ少年だった頃のタモリは、寄席芸人とは一線を画す、

画期的な笑いをテレビにもたらしたタレントであった。

あらゆる音楽とくに“ジャズ”に精通し、さまざまなジャンルにおいて

豊富な知識を有し、鋭敏なセンスと豊かな才能で、ビッグスターになった。

タモリの芸風は、それこそ特異でシュールだった。

イグアナのモノマネ、4カ国語麻雀、ハナモゲラ語(インチキ外国語)といった

言葉では、その面白さを解説するのが難しい“芸”であった。

また、早稲田大学中退という経歴も、当時のタレントとしては異例で、

そうしたキャラクターが、サブカルチャーが台頭し始めた時代にマッチして、

若者を中心に、少しずつ、ほんとうに少しずつ人気者へとなっていき、

1982年に『笑っていいとも!』の司会に大抜擢されたのである。



僕は、小学校の高学年ぐらいから深夜のラジオ番組を聞くようになったが、

当時の『タモリのオールナイトニッポン』は、

非常にシュールかつセンシティブで、理解しづらい内容も多々あったが、

背伸びをしたい時期の子供にとっては、

大人びた“笑い”に接することがうれしく、毎週水曜日が楽しみだった。



その、まだビデオさえなかった当時に、タモリならではのお笑いが

収録されたLPレコードが数枚発売されていた。

その中でも今回の復刻される中には含まれていない

『戦後日本歌謡史』というレコードが、僕には垂涎の一枚であった。

とにかく、そのレコードは、タモリが日本の戦後の歌謡曲を、

ハチャメチャな替え歌で歌いまくる…という、今聞いてもきっと笑える

画期的な一枚であったのである。

しかし、その頃は、毎月の小遣いもままならないガキの頃。

毎週、少年ジャンプ、少年マガジン、少年サンデー、少年チャンピオンを

定期購入していたマンガ少年の僕には、なかなか手が出ないものであった。

それでも、少しずつお金を貯めて、いつかそのレコードを買おうと思ったのだが、

そのレコードは“著作権侵害のおそれ”があるとされ、

初回プレス分だけ発売された後、いきなり“絶版”にされてしまったのである。

僕は、そのとき本当に悔しい思いをしたことを、いまだに覚えている。



が、そのレコードを、おそらく今でも持っている人間を知っている。

V-oyageに参加しているメンバーのひとりARIO氏だ。

彼は、きっと実家の物置かどこかに、

タモリの『戦後日本歌謡史』を隠し持っていると僕はにらんでいる。

ARIO氏は、きっと近いうちにそのレコードを見つけ出し、

レコードプレイヤーを買って、CDか何かに焼き付けてくれることだろうと、

横柄な態度で期待して待っていることにしている。





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コメント (1)

夕刊という字が

タモリに見える



いや、それだけ。

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